G検定の過去問対策「シラバス」:人工知能の動向と問題について

G検定に合格するためには、過去問対策が必須です。

主催元 JDLA(日本ディープラーニング協会)では、G検定の試験情報を公開しています。

公式テキストや推薦図書を指定し、そこから試験問題を出題します。

(参考記事:「G検定の公式テキストや推薦図書を一覧で紹介!」より)

これらの書籍を学習すると、過去問の傾向もわかります。

それ以外にもJDLAが公開する【シラバス】を読むと過去の試験内容の傾向がわかります。

今回は、このシラバスから、G検定の過去に出題された試験内容を詳しくみていきます。

学習シラバス(JDLA Deep Learning for GENERAL )

シラバスとは大学などでよく使われる言葉です。

計画書のことで講義内容や進行を意味します。

JDLAでは、最新の検定試験のシラバスが公開されています。

下記は2018年度の2回目に開催されたG検定のシラバスです。

【JDLA Deep Learning for GENERAL 2018 #2】

(引用画像:JDLA公式サイト【シラバス】より)

ざっと読むだけでも知らない言葉が幾つかあります。

各分野ごとの概要を簡単にみていきましょう。

人工知能をめぐる動向

・探索・推論、知識表現、機械学習、深層学習

人工知能の歴史は、わずか45年程です。

今まで3度の技術進歩とブームが起こり、現在は第3次AIブームです。

第1次AIブーム 1956〜1960年代 探索・推論 時代

第2次AIブーム

1980年代 知識表現 時代
第3次AIブーム

2013年〜

機械学習・ディープラーニング 時代

(参照資料:「第1回:人工知能 概要とディープラーニング 意義」より)

「機械学習」と「ディープラーニング」の技術は、AIの実用化を可能にしました。

機械学習では、機械が人間が自然に行っている学習能力を持てるようになりました。

それまでは、コンピュータの処理能力が高くても、学習能力がないので、

人工知能を賢くするための知識入力に、膨大な人手が必要でした。

また、ディープラーニングでは、データを元に、「特徴量」が自動的に獲得できるようになりました。

膨大なデータのどこに注目すべきか?を人工知能が自ら判別するので、画像認識などの技術は人間を超えました。

ディープラーニングとは

深い層を重ねることでその学習精度を上げるように工夫したニューラルネットワークを用いる機械学習技術のことである

(引用:「Deep Learning から身体性、シンボルグラウンディングへ」)より

ディープラーニング技術は、様々な分野で発展させられると期待されています。

(画像引用:「第1回:人工知能 概要とディープラーニング 意義」より)

人工知能分野の問題

トイプロブレム、フレーム問題、弱いAI、強いAI、身体性、シンボルグラウンディング問題、特徴量設計、チューリングテスト、シンギュラリティ

人工知能を実用化する時に出てくる問題について出題されています。

トイプロブレム (Toy problem)

直訳すれば、「おもちゃの問題」です。

仮想上のおもちゃのようなルールでしかなく、現実の社会には実用できない意味です。

「ディープラーニング」や「機械学習」が出てくる以前の人工知能は、

下記の機能を持つ計算機でしかありませんでした。

「あるルールの中での最適解を見つける

決まった制約の中で、素早く問題を解く

人間が「問題を解く手順やルールを設定」する必要がありました。

フレーム問題

フレームの問題は、人工知能の中で最も難解な問題の1つです。

機械の情報処理能力が限られています。

必要な情報を取捨選択する枠(範囲)、フレームをかける必要があります。

下記のような事例です。

たとえば「マクドナルドでハンバーガーを買え」のような問題があり、現実世界では無数の出来事が起きる可能性がある。

そのほとんどは当面の問題と関係ない。

人工知能は起こりうる出来事の中から、「マクドナルドのハンバーガーを買う」に関連することだけを振るい分けて抽出し、それ以外の事柄に関しては、当面は無視して思考しなければならない。

全てを考慮すると無限の時間がかかってしまうので、枠(フレーム)を作って、その枠の中だけで思考する。

どれだけ高速のコンピュータで評価しても、振るい分けが必要な可能性が無数にあるため、抽出する段階で無限の時間がかかってしまう

(参照引用:ウィキペディア(Wikipedia)より)

このフレーム問題を解決するために、予め想定されるフレームを幾つか設定しておく方法もあります。

しかし、どのフレームを現在の状況に適用すべきかを判断する時に、また同じ問題が発生します。

現在もまだ、このフレーム問題は完全に解決されていません。

「強いAI」と「弱いAI」(Strong AI and Weak AI)

「強いAI」は「汎用型」、一方「弱いAI」は「特化型」とも言われます。

強いAIとは、人間並みの知能を持つ人工知能のことです。

人間の仕事をこなせるようになり、幅広い知識と自意識を持ちます。

その能力違いは、業務への対応力の差です。

限られた範囲の業務しかできない場合は「特化型」です。

弱いAIは、チェスプログラムのように、それ以外の問題解決や推論を行う知能を持ちません。

強いAIは、応用して他の業務まで広げられる能力を持つ「汎用型」です。

身体性とシンボルグラウンディング問題

人間には身体がありますが、機械にはありません。

実世界で知能が成立するためには、何らかの身体も不可欠なのでは?という問題です。

シンボルグラウンディング問題とは、記号システム内のシンボルがどのようにして実世界の意味と結びつけられるかという問題。

(引用:『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

身体で何かを感じたり、身体を使って働きかける事ができるのは、機械ができない人間の能力です。

「AI と人型ロボット」が結びついてくる分野です。

特徴量設計

特微量」とは、人が物事を認識する力です。

例えば、コップなど色、形や素材が違っていても、コップと認識できることです。

人工知能であれば、データをもとに、どこに注目すべきかという事が「特微量」の抽出になります。

判断基準を持つには、対象データを表現できる特徴を見つけ出す作業が必要になります。

「特微量の設計や抽出」は難解な仕事で、データ分析の専門技術者が行います。

チューリングテスト

チューリングテスト(英: Turing test)とは、

アラン・チューリングによって考案された、ある機械が知的かどうか(人工知能であるかどうか)を判定するためのテスト。

(引用:「ウィキペディア(Wikipedia)」より)

人間か人工知能」かを見分けるためのテストです。

審査員が、人間かロボットかを見分けることができない場合は、テストに合格となります。

シンギュラリティ

シンギュラリティ(技術的特異点:(英)Technological Singularity)の言葉は、聞いたことがある人も多いと思います。

人工知能が人間の知能を超える技術的特異点が到来する事です。

私たちが予測できないぐらいの優秀な知性が人工知能から誕生することです。

シンギュラリティが私たちに影響を与える未来予測は様々です。

人間は労働もしなくて済む幸せな時代が来るハッピー論。

その一方で、人工知能に完全に支配される暗黒の時代が来るなど、悲観的な予測もあります。

以上、簡単にシラバスの内容を紹介しましたが、いかがでしたか?

AIの歴史や全体像が学べるので、初心者がAIを理解する近道としてG検定は最適です。

引き続き、G検定の「シラバス」を元に、過去問の概要をみていきます。

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